
勤務形態一覧表の作り方、提出前に押さえる順番を一緒に整理
勤務形態一覧表、いざ埋めようとすると「この人はどの職種で数えるんだっけ」「兼務の欄はどう書けば…」と手が止まりますよね。実は、埋める順番をそろえるだけで、毎回の迷いはぐっと減ります。ここでは、現場で回る最短の手順と、提出前に見ておきたい所だけを具体例つきで整理します。
結論:勤務形態一覧表は「①対象月と職員の職種・勤務形態を決める→②週ごとの勤務時間を入れる→③常勤換算数を出す→④基準を満たすか確認」の順で埋めるとぶれません。先に決めるのは、自施設の「常勤が勤務すべき時間数(週何時間か)」と対象月。この土台を固めてから記入に進みましょう。様式や記入ルールはサービス種別・指定権者で分かれるため、最終は指定権者の手引き・最新様式で必ず確認してください。
そもそも勤務形態一覧表って、何のための書類?
勤務形態一覧表は、その事業所が人員基準(決められた職員数の配置)を満たしているかを、勤務時間の形で示す書類です[^what]。指定申請や変更届のとき、そして運営指導(旧・実地指導)のときに、配置がきちんと足りているかを見るための土台になります。
つまり、シフト表や勤務実績を「基準を満たしているか確認できる形」に並べ替えたもの、とイメージすると分かりやすいです。だからこそ、シフト表と数字がずれていないかが一番のポイントになります。
まず決めるのは「割る数」と「対象月」

いきなり職員一人ひとりの時間を入れ始めると、途中で「基準時間は何時間だっけ」と迷子になりがちです。先に、次の2つを固めましょう。
- 常勤の基準時間:就業規則の所定労働時間を確認し、週何時間か(例:週40時間)をはっきりさせる。多くの様式は、これを常勤換算の「割る数」に使います。
- 対象月:どの月の勤務実績で作るかを決める。起算日(何日始まり)もそろえておくと、シフト表と突合しやすくなります。
この2つが決まっていれば、あとは表を上から埋めていくだけになります。
手順は小さく分ける(時間がない月も回せる形)
- 様式を用意する:指定権者が指定する最新様式を使う(古い様式は差し替え)
- 職員を書き出す:氏名・職種・常勤/非常勤・専従/兼務を先に埋める
- 週ごとの勤務時間を入れる:様式の週区分(第1週〜第4週など)に合わせて記入
- 常勤換算数を出す:勤務時間の合計 ÷ 常勤の基準時間
- 基準と照らす:職種ごとに必要な人数・常勤換算数を満たすか確認
時間がないときの最短ルート
- 先月分を複製する
- 入退職・勤務形態変更・長期休暇のあった人だけ更新する
- 合計と常勤換算だけ先に出す
- 先月比で差分をチェックする
- 細かい精査はメモを残して翌週に持ち越す
一度に全部を完璧にしなくて大丈夫です。まずは変わった人だけ直す、で十分回ります。
つまずきやすいところ(暫定の目安)
- 兼務は「時間」で按分する:同じ1時間を2つの職種で二重に数えない[^kenmu]
- 専従と兼務を取り違えない:様式の記号(○や兼務欄)の意味を最初に確認する
- 管理者・サービス提供責任者などの算入可否はサービス種別で分かれる[^kanri]
- 常勤換算の端数処理は手引きのルールに合わせる[^round]
- 産休・育休・休職中は実勤務ゼロとして扱うのが目安[^leave]
迷ったら「同じ時間を二重に数えていないか」と「様式が最新か」の2つだけ先に見ると、大きなずれは防ぎやすくなります。最終的な扱いは、必ず指定権者の手引き・最新様式の注記で確認してください。
具体例(兼務の書き方イメージ)
- 前提:常勤の基準時間=週40時間(月160時間換算)
- Aさん(介護職と生活相談員を兼務):1か月160時間勤務を、介護96時間・相談員64時間で按分
- 介護職としての常勤換算:96 ÷ 160 = 0.6
- 生活相談員としての常勤換算:64 ÷ 160 = 0.4
- 個人合計:1.0(超えないように)
- ポイント:一覧表では、Aさんを介護職の行と相談員の行の両方に、それぞれの時間で記入します。合計が1.0を超えていないかを最後に見ておくと安心です。
提出前に見ておきたい所(この書類が影響すること)
勤務形態一覧表は、人員基準を満たしているかを示す土台の書類です。ここでシフト表と数字がずれていると、運営指導で「実態と合っていないのでは」と確認が入りやすくなります。逆に言えば、シフト表・タイムカードと突合が取れていれば、それだけで説明はぐっと楽になります。
提出前は、次の3点だけでも見ておくと安心です。
- シフト表・タイムカードの合計時間と、一覧表の時間が一致しているか
- 職種ごとの必要人数・常勤換算数を満たしているか
- 様式が最新版か、記入もれ(週区分・合計欄)がないか
確認チェックリスト(現場で回る運用)
- 最低ライン(必須|Must)
- 最新様式を使っている
- 対象月・起算日をそろえた
- 常勤の基準時間(割る数)を確認した
- 兼務の二重計上がない(個人合計が1.0以下)
- シフト表・タイムカードと合計時間が一致
- 職種ごとの基準を満たすか照合した
- 優先順位
- Must=上記6点
- Should=専従/兼務の記号の意味を確認/産育休・休職の扱いを統一
- Could=勤務形態一覧表と実績の全量突合(四半期1回 または 体制変更時)
- 代替・免除
- 変更のない人は「先月の記入を流用」し、日付だけ更新
- 入退職・休職者のいない月は差分チェックのみで可(理由をメモ)
- 簡易証跡
- タイムカード集計のスクショ1枚+按分メモを月次で保存
よければ、こちらも
勤務形態一覧表は、常勤換算とセットで運用すると安定します。数え方でつまずきやすい所は常勤換算数の数え方、つまずきやすい点を一緒に整理するで、運営指導への普段の備えは運営指導と監査の違い、あわてず整理しておくで、それぞれ整理しています。あわせてどうぞ。

勤務形態一覧表は、慣れるまで迷って当たり前の書類です。今日、埋める順番をひとつ整えれば、それで十分前に進んでいます。制度と現場をつなぐあなたの確認が、事業所の安心を静かに支えています。
関連用語
[^what]: 勤務形態一覧表は人員配置の状況を勤務時間で示す様式。名称・様式は指定権者やサービス種別で異なる場合があります。最終は公式情報で確認してください。 [^kenmu]: 兼務は同一時間を複数職種で二重計上しないよう、時間で按分するのが基本。最終は手引きで確認してください。 [^kanri]: 管理者・サービス提供責任者等の算入可否・要件はサービス種別で分かれます。最終は公式情報で確認してください。 [^round]: 端数処理(四捨五入・切捨て等)はサービス・職種で指示が分かれることがあります。最終は公式情報で確認してください。 [^leave]: 休業期間は実勤務時間がないため、勤務時間の合計に含めないのが目安。最終は公式情報で確認してください。