
サービスコード表の見方と、単位数の確認手順を一緒に整理する
「このサービス、単位数っていくつだっけ」。介護ソフトが自動で拾ってくれるとはいえ、いざ返戻の確認や、新しい加算を足すときにサービスコード表を開くと、数字がびっしり並んでいて「どこを見ればいいの……」と手が止まりますよね。6桁のコード、単位数、算定回数——項目が多くて、慣れるまでは毎回ちょっと身構えるところです。その気持ち、よくわかります。
でも、サービスコード表は「どの列を、どの順で見るか」さえ決まってしまえば、そんなに怖い表ではありません。今日は、コードの読み方と、単位数から金額にたどり着くまでの流れ、そして確認でつまずきやすい所を、現場で使う順に一緒に整理していきましょう。
結論:サービスコード表は、①「サービス種類コード(先頭2桁)」でどのサービスかを見て → ②「サービス項目コード(続く4桁)」で内容・区分(要介護度や加算の種類)を特定し → ③その行の「単位数」と「算定単位・回数」を確認する、という順で読みます。金額は〈単位数 × 回数 × 地域区分の単価〉で決まります。単位数・コード・単価は制度改正やサービス種類、地域によって変わるので、最終的な数字は必ず最新のサービスコード表(厚生労働省・国保連の告示)と、お住まいの地域の単価でご確認ください。
そもそもサービスコードとは、何を表している?
まず言葉の整理から。介護報酬の請求では、「どんなサービスを、どんな条件で提供したか」を、決められた6桁のコードで表します。これがサービスコードです。人間が読む文章の代わりに、この番号で「特養の要介護3の1日分」「入浴介助加算(Ⅰ)」といった中身が一意に決まる、いわば請求の共通言語です。
単位数とは、サービスの値段そのものを「円」ではなく「単位」という共通のものさしで表した数字のことです。全国共通の単位数に、地域ごとの1単位あたりの単価(例:10円〜11円台)をかけて、はじめて金額(円)になります。都市部ほど人件費などを反映して単価が高く設定されている、と考えるとイメージしやすいです。
つまりサービスコード表は、「どのコード=どのサービス内容が、何単位か」を一覧にした対応表です。介護ソフトはこの表を裏で参照して自動計算していますが、返戻の原因を探るときや、新しい加算・減算を算定し始めるときは、私たち事務が自分の目で表を確認できると安心です。
6桁コードの読み方 — 前半2桁と後半4桁に分ける

6桁のコードは、ひとかたまりで覚えようとすると大変です。前半2桁と後半4桁に分けて見ると、ぐっと読みやすくなります。
前半2桁 = サービス種類コード
先頭の2桁は、どのサービス種類かを表します。訪問介護、通所介護、地域密着型、施設サービスなど、サービスの大分類がここで決まります。まずはこの2桁で「自分の事業所のサービスの並び」がどこにあるかを見つける、という使い方をします。表は種類ごとにまとまっているので、ここが入口です。
後半4桁 = サービス項目コード
続く4桁は、サービスの中身と区分を表します。要介護度(要介護1〜5)や、時間区分、加算・減算の種類などが、この4桁の違いで枝分かれしていきます。同じ「通所介護」でも、要介護度や利用時間、算定する加算ごとにこの4桁が変わり、それぞれに単位数がひもづいています。
つまり、「前半2桁でサービス種類にたどり着き、後半4桁で自分が算定したい中身の行を探す」。この二段構えで読むのが基本です。びっしり並んだ数字も、「まず2桁、次に4桁」と分ければ、探す範囲が一気に狭まります。
単位数から金額までの確認手順
コードの行が見つかったら、次は単位数と金額の確認です。あわてず、ひとつずつ進めましょう。
手順1. 目的のコードの行で「単位数」を確認する
探し当てた行の単位数を見ます。ここが、そのサービス1回(または1日)あたりの基本の値段です。介護ソフトの請求明細に出ている単位数と、表の単位数が一致しているかを見比べると、入力や設定のずれに気づけます。
手順2. 「算定単位」と「回数」を確認する
単位数には、1回につきなのか1日につきなのか1月につきなのか、という「算定単位」があります。ここを取り違えると、回数のかけ方がずれてしまいます。表の記載を見て、その月に何回(何日)算定できるのかを確認しましょう。加算のなかには「月1回まで」など回数の上限があるものもあるので、そこも合わせて見ておくと安心です。
手順3. 地域区分の単価をかけて金額にする
単位数と回数がそろったら、〈単位数 × 回数 × 地域区分の1単位あたりの単価〉で金額(円)になります。単価は地域区分(級地)によって異なり、同じサービスでも都市部と地方で1単位あたりの円が変わります。自分の事業所がどの地域区分に当たるかは、あらかじめ一度確認しておくと、毎回の見直しが楽になります。

つまずきやすい所、先に知っておくと安心なこと
計算そのものより、その手前の「どのコードを選ぶか」でずれることが多いです。次の点を頭の隅に置いておくと、見直しがぐっと楽になります。
- 要介護度の区分を取り違える:同じサービスでも要介護度ごとにコードと単位数が違います。認定区分と選んだコードが合っているか確認を。
- 時間区分・回数区分の選び間違い:通所や訪問の時間区分など、区分がひとつずれると単位数も変わります。実際の提供内容と区分を突き合わせて。
- 古いサービスコード表を見ている:改定で単位数やコードが変わっていることがあります。必ず今の年度の最新版を見ているか確認を。
- 加算・減算のコードのつけ忘れ・重複:基本サービス費だけでなく、算定した加算・減算のコードも過不足なく入っているか。
- 地域区分の単価の思い込み:単価は地域で違います。他事業所の例をそのまま当てはめない。自分の地域区分で。
- 端数処理の思い込み:単位数から円に直すときの端数の扱いは決まりがあります。自己流で丸めず、手引きの方法に合わせて。
どれも「知らないとハマるけれど、知っていれば防げる」ものばかりです。焦らず一つずつ確認していけば大丈夫です。
明日やること
明日いきなり全部の表を読み込む必要はありません。まずは、次の小さな一歩から。
- 自分の事業所のサービスの先頭2桁(サービス種類コード)が何番か、最新のサービスコード表で一度確認する。
- よく算定している基本サービス費と加算を2〜3個だけ、表の単位数と介護ソフトの明細を見比べてみる。
- 自分の事業所の地域区分(級地)と1単位あたりの単価をメモしておく。
ここまでできれば、返戻の確認や新しい加算の追加のときに、「表のどこを見ればいいか」が自分の中に地図としてできてきます。
確認チェックリスト
- 見ているサービスコード表は、今の年度の最新版か
- 先頭2桁で、自分のサービス種類の並びにたどり着けたか
- 後半4桁で、要介護度・時間区分・加算の中身が合った行を選べたか
- その行の単位数が、介護ソフトの明細と一致しているか
- 算定単位(1回・1日・1月)と、回数の上限を確認したか
- 算定した加算・減算のコードが過不足なく入っているか
- 自分の事業所の地域区分と1単位あたりの単価を確認したか
- 迷った点は最新の告示・国保連の手引きで確認したか
よければ、こちらも
- 月の途中で入退所や区分変更があった月は、拾う単位数が変わります。介護報酬の日割り計算、必要な場面と数え方を一緒に整理する と合わせて見ると、単位数まわりの不安がぐっと減ります。
- 単位数のずれで返戻が来てしまったときは、国保連の返戻はなぜ起きる?よくある原因と対応手順 が落ち着いて対応するヒントになります。
- 月末月初の請求全体の段取りを整えたいときは、月末月初の請求業務スケジュールの組み方、提出前の総点検には介護報酬請求 月次ミス防止チェックリスト もどうぞ。
サービスコード表は、最初こそ数字の壁のように見えますが、「前半2桁で種類、後半4桁で中身、そこから単位数と単価」と分けて読めば、ちゃんと必要な行にたどり着けます。今日ひとつ、自分のサービスのコードを表の中で見つけられたなら、それだけでもう、この表はあなたの味方になり始めています。
