
個別機能訓練加算の要件と計画書、整える順番を一緒に
「個別機能訓練加算、算定はしているけれど……計画書ってこの書き方で合っているのかな」。利用者さんごとに目標を立て、訓練を記録し、定期的に見直す――請求と並行で回すのは本当に大変ですよね。要件と日々の運用が混ざって見え、「どこから手をつければいいのか」で止まりがち。その感覚、よくわかります。
でも大丈夫。個別機能訓練加算は「誰が」「何を」「どう記録して」「いつ見直すか」の骨組みに分けると、ぐっと回しやすくなります。現場で無理なく回る最小ラインと、整える順番を一緒に確認しましょう。
結論:①機能訓練指導員の配置を確認 → ②利用者ごとの計画書(目標・プログラム)を作成し、本人(必要に応じて家族・代理人)へ説明・同意 → ③計画に沿って実施し最小ラインで記録 → ④自事業所の標準間隔で評価し見直す、の流れで整えると回ります。区分・人員・様式・頻度の詳細は改定やサービス種別で異なるため、最終判断は最新の厚生労働省通知と指定権者(自治体)の案内で確認してください。
何が複雑に感じるのか
- 体制(人員配置)と、利用者ごとの計画・記録(運用)が同時に目に入る
- 区分やサービス種別で要件が異なる
- 計画→実施→評価→見直しが通年で回り、更新が発生する
いったん「体制」と「利用者単位の手順」を分けて見るだけで、道筋がはっきりします。
まず「体制」の確認:誰が訓練を行うか

土台は「機能訓練指導員」の配置です。どの職員が機能訓練指導員か、狙う区分の条件(専従/兼務、配置時間など)を満たすかをまず特定します。あわせて、現場で回るための体制メモを1段落で用意すると安定します。
- 専従・兼務の内訳台帳(氏名・職種・兼務先の整理)
- 代行時の引継ぎ表(誰が・いつ・どこまで代行するか)
- 勤務表への役割マーク(機能訓練担当/評価担当などの印)
体制が崩れると、計画や記録が整っていても前提が満たせません。最初にここを固定します。
次に「計画書」:1ページ雛形と記入例
計画書は“骨組み4要素+同意+次回評価日+LIFE活用欄”の1ページで回せます。様式は自治体案内の範囲で調整してください。
雛形(1ページ想定) 1) 状態・ニーズ:心身の状況/生活の様子/本人の希望 2) 目標:短期・長期の目標(生活場面での到達イメージ) 3) プログラム:内容・頻度・時間・留意点・担当 4) 評価:評価方法・評価結果の要約・見直しポイント — 説明と同意:本人(必要に応じて家族・代理人)への説明・同意日/署名欄 — 次回評価予定日:YYYY/MM/DD — LIFEフィードバック活用:反映した内容(目標/プログラム/評価欄のどこに反映したか)
記入例(1ケース)
- 状態・ニーズ:屋内移動時の不安あり。転倒歴なし。本人は「自分でトイレに行きたい」希望。
- 目標:短期=屋内の移動時に見守りで安定して歩く。長期=必要時に手すりを使い安全にトイレへ移動できる。
- プログラム:立ち上がり練習、方向転換、歩行練習(見守り)。頻度=通所日ごと。時間=合計約15分。担当=機能訓練指導員。
- 評価:歩行の安定性は改善傾向。方向転換で足が出にくい。次サイクルで方向転換の反復を増やす。
- 説明と同意:本人へ説明し同意取得(署名)。家族へは電話で連絡済(連絡記録あり)。
- 次回評価予定日:事業所標準間隔にて設定(自治体案内の範囲内で)。
- LIFEフィードバック活用:歩行に関する指標の所見を評価欄に反映。必要に応じて目標表現を調整。
同意の取り方
- 原則:本人(必要に応じて家族・代理人)から同意を得る
- 家族不在・連絡困難時:本人同意+家族等への連絡記録(連絡手段・日時・要点)で可
- 代理人関与が必要な事情がある場合は、公式情報で確認
実施記録の最小ライン(時短の型)
「全部長文」は回りません。訓練ごとの記録は次の最小3点セットに統一します。
- チェックボックス:実施/中止
- 定量1項目:回数・時間・距離などのいずれか1つ
- 30字メモ:特記事項(中止時は理由のみ)
記入例
- 実施[✓] 定量:立ち上がり10回/メモ:方向転換でふらつき軽度
- 実施[—]中止[✓]/メモ:通院のため
運用メモ:同一内容が連続する日は、自治体運用の範囲内で「日次まとめ記録+個別差分のみ個別記載」も可とする旨を事業所ルール化しておくと時短になります(詳細は指定権者の案内で確認)。
評価サイクルの運用ルール例
- 自事業所の標準間隔を設定(自治体通知の範囲内で)
- 例外時(急変・入院・通院集中など)は理由を記録し、評価は次サイクルへ繰越
- 計画書に「次回評価予定日」を必ず記載し、勤務表やカレンダーにも印を付ける
- 公式情報の確認は「改定時・自治体通知着信時・LIFE仕様更新時」に限定し、担当者を固定+確認月を決めて過負担を避ける
LIFE対象区分の運用ミニフロー
どの区分で提出が必要か、頻度・項目は最新通知と自治体案内で確認のうえ、現場での流れを固定します。
- 1 提出締切の把握:事業所内の締切を前倒しで設定
- 2 差戻し対応:修正要点を記録し再提出
- 3 フィードバック反映:計画書の「評価」欄に所見を要約し、必要に応じて「目標」「プログラム」を更新
- 4 未提出時:算定の切替が必要か管理者と協議し、判断と理由を記録(公式情報で最終確認)
ケアマネとの整合運用
計画の作成・変更時に共有し、最小セット(計画書の写しまたは要約+評価結果の要点+連絡票)でタイムリーにやり取りすることを事業所内ルールにしておくとズレが減ります。
明日やること(優先順位と代替)
1) 体制確認(専従/兼務の充足・台帳/引継ぎ表/勤務表マークの整備) 2) 同意の有効化(本人中心、家族・代理人は必要に応じて。家族不在時は本人同意+連絡記録) 3) 計画書の4要素(状態・目標・プログラム・評価)を1ページでそろえる 4) 実施記録を「最小3点セット」に統一(中止時は理由のみ) 5) 次回評価日の設定と見える化 6) LIFE対象なら提出体制(締切・差戻し・反映先・未提出時の判断)を明確化
影響:骨組みが決まると、指導の年も慌てない
「体制」「1ページ計画書」「最小記録」「評価サイクル」を固定すると、運営指導でも「この目標で、こう実施し、こう見直した」を順に示せます。改定時も“どこが変わったか”の差分追いがしやすく、読み直しの負担が軽くなります。
確認チェックリスト(持ち歩き用・最小ライン)
- 機能訓練指導員の配置(専従/兼務の内訳台帳、代行引継ぎ表、勤務表の役割マーク)が整っている
- 狙う区分の人員・実施条件を公式情報で確認した
- 利用者ごとに計画書(状態・目標・プログラム・評価の4要素)が1ページで揃っている
- 説明と同意は「本人(必要に応じて家族・代理人)」から取得/家族不在時は本人同意+連絡記録で可
- 実施記録は「実施/中止」「定量1項目」「30字メモ」の最小3点セットに統一(中止時は理由のみ)
- 同一内容が続く日は、自治体運用の範囲内で日次まとめ+差分記載の運用を事業所ルール化した
- 評価は自事業所の標準間隔で実施し、例外時は理由を記録/次回評価予定日を見える化した
- LIFE対象区分の提出締切・差戻し対応・フィードバック反映先・未提出時の算定切替判断が決まっている
- ケアマネとの共有タイミングと最小共有様式が決まっている
- 最新通知・自治体案内・LIFE仕様は「改定時・通知着信時・仕様更新時」に担当者が確認
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